AIで業務を自動化するとき、最初に考えるべき5つのこと

2026.08.01

「この仕事、AIで自動化できませんか?」

最近こういう話、かなり増えました。

実際、今のAIってできることがめちゃくちゃ多いです。

文章を作る。
情報を整理する。
データを分類する。
画像を読み取る。
決まった条件で処理する。

なので、

「これもAIでいけるんじゃない?」

と思う場面はかなりあります。

僕自身、法律事務所の業務でAIを使った仕組みを考える中で、何度もそう感じました。

ただ、実際にシステムとして作ろうとすると、

「AIでできるかどうか」だけ見ていても、うまくいかないんですよね。

むしろ最初に考えた方がいいのは、

「そもそも、この仕事って自動化する意味ある?」

とか、

「AIが間違えたらどうする?」

とか、

「最後は誰が確認する?」

みたいな部分です。

AIそのものより、その前後の設計の方が大事だったりします。

今回は、僕が実際に業務自動化を考える中で、最初に見るようになったポイントを5つにまとめます。

1. 「AIでできるか」より「自動化する価値があるか」を考える

AIを使おうとすると、つい最初に

「これってAIでできますか?」

と考えたくなります。

もちろん、それも大事です。

でも僕は、その前に

「そもそも、この作業を自動化する価値ある?」

を見る方が大事だと思っています。

例えば、月に1回、5分だけやる作業。

これを頑張って自動化するために何日も開発するなら、

「いや、そのまま人がやった方が早くない?」

となる可能性があります。

逆に、1回5分でも毎日何十回もやる作業なら話は別です。

かなり自動化する価値があります。

僕が見るのは、例えば、

  • 何回繰り返されているか
  • 1回あたり何分かかるか
  • 毎回ほぼ同じ流れか
  • ミスが起きやすいか
  • 人がやる必要性が高いか

みたいなところです。

AIを使える仕事を探すというより、

人が繰り返しやっている面倒な仕事を探す。

こっちから入った方が、結果的にうまくいきやすいと思っています。

2. AIに任せる範囲と、人がやる範囲を先に決める

次にかなり大事なのが、

「どこまでAIにやらせるのか」

です。

これ、後から考えるより最初に決めた方がいいです。

例えば、僕が法律事務所で記事作成にAIを使う仕組みを考えたときも、

「AIに記事を全部書かせて、そのまま公開」

という設計にはしていません。

AIには、

情報を整理したり、
構成を作ったり、
本文のたたき台を作ったり、

かなり多くの部分を任せられます。

でも、最終的な内容の確認まで全部AIに任せるのはちょっと違う。

特に法律に関わる内容なら、なおさらです。

なので、

AIが作る → 人が確認する

という流れを前提に考えます。

僕は、ここを曖昧にしない方がいいと思っています。

「AIができるところまで全部やらせよう」

ではなく、

「ここまではAI、ここからは人」

と先に線を引く。

そうすると、システム全体もかなり作りやすくなります。

「人が最後に見る」を前提にすると、AIに完璧を求めなくていい

これも結構大きいです。

AIに最初から100点を求めると、かなりしんどくなります。

ちょっとでも間違えたらダメ。

例外も全部処理してほしい。

どんな入力が来ても完璧に対応してほしい。

となると、どんどん仕組みが複雑になります。

でも、

「最後は人が確認する」

と決めておけば、AIはまず80点くらいまで持っていけばいい。

残りを人が見る。

この形にすると、一気に現実的になります。

僕は業務自動化って、この「役割分担」がかなり大事だと思っています。

3. AIが間違えたときに、どう気づくかを考える

AIを使ったシステムを考えるとき、

「うまくいったとき」の動きは結構みんな考えます。

でも、

「うまくいかなかったとき、どうする?」

の方が大事だったりします。

AIって、普通に間違えます。

しかも厄介なのが、

それっぽく間違える

ことがあるんですよね。

明らかに変な文章ならすぐ気づけます。

でも、自然な文章なのに内容だけ間違っている。

こういう方が怖いです。

だから、

「AIが処理したら終わり」

じゃなくて、

  • どこを人が確認するか
  • エラーをどう表示するか
  • 判断できない場合はどうするか
  • 自信が低いものを人に回せるか

みたいなところまで考えておく必要があります。

僕も業務システムを考えるときは、

正常に動くルートだけじゃなく、失敗したときのルート

を見るようにしています。

「分からなかったら人に渡す」でいい

AIに何でも答えさせようとすると、かなり無理が出ます。

だったら、

「これは判断できませんでした」

で人に渡してもいいと思っています。

むしろ、その方が安心して使えます。

AIが分からないのに無理やり答えを出すより、

「ここだけ確認してください」

と出してくれた方が現場では助かります。

全部AIだけで完結することより、

危ないところでちゃんと人にバトンを渡せること。

僕はこっちの方が大事だと思っています。

4. 最初から全部自動化しようとしない

これも、開発しているとかなり感じます。

最初から

「入力から出力まで全部自動化しよう」
「投稿まで自動で」
「分析も自動で」
「その結果を見て次の処理も自動で」

みたいに考えると、どんどん巨大になります。

そして、作っている途中で

「これ、最初に必要だったっけ?」

となることがあります。

僕は今、まず小さく作る方がいいと思っています。

例えば、

文章作成が大変なら、まず文章のたたき台だけ作る。

データ整理が大変なら、まず整理するところだけ自動化する。

そこで実際に使ってみる。

使った人から、

「ここも自動になったらいい」

という声が出たら、次に進む。

この方が無駄が少ないです。

実際に使わないと「本当に必要な機能」は分からない

これ、かなりあります。

作る前は、

「絶対この機能必要でしょ」

と思っていたのに、

実際に使ってみたら全然使わない。

逆に、

「これは別にいらないかな」

と思っていたところが、めちゃくちゃ重要だった。

みたいなことがあります。

だから僕は、

最初から完成形を当てにいかない

という考え方を大事にしています。

小さく作る。

実際に使う。

困ったところを直す。

また使う。

この繰り返しの方が、最終的に現場に合ったツールになりやすいです。

5. 成果は「AIを導入したか」ではなく「人の時間」で見る

最後はここです。

AIを導入すると、

「AIを使っています」

ということ自体が成果っぽく見えることがあります。

でも僕は、そこはあまり重要じゃないと思っています。

見るなら、

導入前と比べて、人の作業がどう変わったか。

です。

例えば、

記事を1本作るのに3時間かかっていた。

AIを使ったら、最終確認を含めて1時間になった。

だったら2時間減っています。

これはかなり分かりやすい成果です。

逆に、

AIで文章を作れるようになった。

でも修正に以前と同じくらい時間がかかる。

だったら、

「これ、本当に改善してる?」

と考えた方がいいです。

僕が見たいのは、

  • 作業時間がどれくらい減ったか
  • 手入力がどれくらい減ったか
  • 確認作業はどれくらい残ったか
  • ミスが減ったか
  • 人が別の仕事に時間を使えるようになったか

みたいな部分です。

AIはあくまで手段です。

人の仕事がどう変わったか。

ここまで見て、初めて「自動化できた」と言えるんじゃないかと思っています。

結局、AIより先に「仕事を見る」

僕が業務自動化を考えるようになって、一番変わったのはここかもしれません。

最初は、

「どのAIを使うか」

「どのモデルが一番賢いか」

みたいなことに目が行きがちでした。

もちろん、技術も大事です。

でも実際には、

その仕事がどういう流れで行われているのか

を理解する方が先です。

誰がやっているのか。

どこで時間がかかっているのか。

何を見て判断しているのか。

どこでミスが起きるのか。

どこだけは人が確認しないといけないのか。

ここが分からないままAIを入れても、

「すごいけど、なんか使いにくい」

ツールになりやすいです。

なので僕は、

AIありきで考えない。

まず仕事を見る。

その中で、人がやらなくてもいい部分が見つかったらAIを使う。

この順番を大事にしています。

結局、業務自動化で一番大切なのは、

最新のAIを使うことではなく、人の仕事をちゃんと理解すること。

そこだと思っています。

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